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写真測量 活用事例

技術情報

鉄筋を避けた安全な削孔作業を、3D測量で実現

建設現場において、コンクリートの壁に穴を開ける削孔作業は常に緊張を伴います。
万が一、壁内部の鉄筋を切断してしまうと、構造物の強度低下につながる重大なリスクとなるためです。

「壁の表と裏、そして鉄筋の位置関係を正確に把握したい」
こうした現場の声に応えるため、今回は「写真測量による3D化」技術を活用しました。

高解像度カメラによる写真測量を導入

今回使用したのは、高解像度カメラを用いた写真測量です。
現場で撮影した数百枚の写真データを解析ソフトに取り込むことで、高精度な3D点群データを生成します。

ここからが3D化の真骨頂です。

  • 壁の正面(オモテ)と背面(ウラ)をそれぞれ3Dデータ化
  • 同一の座標軸上で重ね合わせることで、壁全体の形状を可視化
  • 露出させた「既設鉄筋」の位置も、3D空間上に正確にプロット

これにより、目視では把握できない内部構造まで、立体的に確認することが可能になります。

鉄筋を確実に避ける「施工角度」を算出

取得した3Dデータをもとに、鉄筋と干渉しない安全な削孔角度を数値で算出し、図面として整理しました。
事前に施工リスクを把握できるため、現場での判断負担を大きく軽減できます。

今回の事例のポイント

今回の写真測量活用事例のポイントは、以下の3点です。

  1. 写真測量による現場の3Dデータ化
  2. 壁の表・裏・鉄筋位置をデジタル空間で一体化
  3. 鉄筋と干渉しない安全な施工角度を数値で算出

3D測量で「見えないリスク」を見える化

「構造物を正確に図面化したい」
「施工のリスクを事前に減らしたい」

このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ当社の3D測量・写真測量技術をご活用ください。
現場の安全性と施工精度の向上を、確かな技術でサポートします。